JT(日本たばこ産業)が決算発表。配当維持!今後の株価予想は?【高配当株】

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せみ太郎でございます。

日本有数の高配当銘柄であり、株主優待も魅力的なJT(日本たばこ産業、2914)の2020年第2四半期の決算が、7月31日に発表されました。

今回の決算での一番の注目点は、やはり配当金がどうなるのか、という点でした。
結果、配当維持が発表されました!

私もインカム狙いでJTを保有している身ですが、この結果はひとまずは、良い結果であったと思っています。

今回の記事では、決算の振り返りと、今後のJTの株価の予想などをメインに、検証していきたいと思います。

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JTの株価の推移について

ここのところのJTの株価は下落基調です。
コロナショックの影響もあり、3月23日には年初来安値どころか、上場来安値となる1,862円を付けました。

その後株価一時2,000円前後を行ったり来たりしていましたが、その後もずるずる下がり続け、決算発表前の7月31日には、上記を更に下回る1,796円を付けています。
減配予想をした売りが入っていたと考えられます。

しかし決算発表後の翌営業日8月3日には、プラス137.5円と大幅上昇しています。
これは明らかに配当維持を発表した決算を好感しての上昇と言えるでしょう。

現在の株価は1,956円(2020年8月6日現在)となっており、一時より株価は戻しています。



JT、2020年第2四半期決算について(2020年7月31日発表)

売上高、営業利益共に、いずれも第1四半期を下回る結果となっています。

また四半期(1月~6月)を前年同期比で見ると、売上高は2.7%減、営業利益は19.1%減という結果になっています。

一見相当厳しい決算に見えますが、昨年の第1四半期は医薬の一時金収入があった為、利益が大きく下回って見えています。
これはJTでも織り込み済みであったと思われ、JTの一番の主力であるたばこ事業が不振のためのここまでの減益ではないことが分かります。
ここについては、過度に悲観する必要はないと考えます。

また、売上高が前年比2.7%減程度で留まっている点をみると、やはりたばこ事業のディフェンシブの強みが出ているなと感じることができますね。

ただし、国内たばこ事業に関してはこれまで通り厳しい状況が続いています。
紙巻きたばこの需要は引き続き減少しており、販売数量は前年同期比8.6%減となっています。

ただ、加熱式たばこに関しては、前年同期比で4億本増加しています。
JTも「プルームブランド」で加熱式たばこ事業を展開しています。
加熱式たばこシェア首位のフィリップモリスのアイコスには大きく差をあけられている状況に変わりはありませんが、紙巻きたばこの需要減を、今後加熱式で巻き返すことができればいいのですが…。

一方の海外たばこ事業はどうでしょうか。
国内たばこ市場は縮小していく一方で、今やJTの一番の主力事業となっているのが海外たばこ事業です。
実際全体の売上の約6割が海外たばこの売上となっており、海外たばこ事業はJTの一番の主力です。

総販売数量では前年同期比で4.8%減となっているものの、海外たばこ事業は、増収、増益で着地しています。
JTは海外のたばこ企業の買収を続けており、こういったM&Aで当面は安定したキャッシュを稼いでいくことは可能であると考えます。

配当金154円の見込みは維持も、配当性向は約90%以上に

今回の決算で、改めて配当金は維持との発表がされました。
良い結果というか、まずは一安心といったところでしょうか。

配当利回りは驚異の7%後半となっています。

ただしこれにより、配当性向は90%以上まで上昇することとなります。
JTの配当性向は年々高くなっていますので、正直配当維持が精一杯の状況ではないでしょうか。
現状、増配する余力はほぼないと考えてよい数値です。

仮に今後減配などになった場合、株価はより下落する可能性があります。
より状況を注視し、投資にあたる必要があるでしょう。

たばこ税増税により値上げを発表

決算に合わせて、2020年10月1日からのたばこ税増税等により、紙巻きたばこや加熱式たばこなど、計224銘柄の値上げをすると発表しています。
1箱当たり、主として50円の値上げを行なうとしています。

個人的な感覚では、50円程度の値上げであれば、それを理由にたばこを辞めるというのはあまり多くはないような気はします。

単価が上がるので、JTとしては利益の改善が見込めるプラス材料とまではいきませんが、現状維持程度にはなるのではないでしょうか。

これに関しては現状ではそこまで影響はないものと考えています。

JTのキャッシュフローの状況について

キャッシュフローに関してですが、第1四半期は営業キャッシュフローはマイナスでしたが、第2四半期はプラスに改善しています。
また、重要な指標の一つであるフリーキャッシュフローも増加しています。

たばこ事業は成熟事業なので、あまり新規に設備投資がかかるということはありませんし、十分に高い水準でキャッシュを稼げていると考えて良いでしょう。

JTの財務状況について

JTの財務を見てみると、総資産がとても多いことが分かります。
つまり、JTはキャッシュを大量に持っているということです。

したがって、財務状況は問題ないといって良いでしょう。

まとめ

ここまで、決算の振り返りをメインに、現在のJTの状況について見てきました。
とりあえずは配当金の維持を発表し、一安心というところでしょうか。

ただし、上記で見てきた通り、たばこ事業の厳しい状況は今後も続いていくでしょう。

2020年4月1日から施行された改正健康増進法や、ESG投資による売り圧力など、たばこ事業を取り巻く環境は厳しい状況に変わりありません。
また、通貨安による為替への影響も考慮しなければなりません。

一方で、主力である海外たばこ事業は引き続き堅調で、今後も国内たばこ事業の低調を補うという形になると思います。
また、今回加熱式たばこの販売数が増加していますので、これからの加熱式たばこ事業の需要増にも期待したいところです。

また財務は健全で、キャッシュも大量にありますので、そこは強みになるでしょう。

JTはたばこ事業以外にも、医薬や食品事業も行っています。
現状ではまだまだ全体に対する影響力は乏しいですが、たばこ以外の事業にも期待したいところですね。

という訳であって、今後も株価が大きく上昇していくということはあまり期待できないと考えます。

8%近い配当利回りは非常に魅力的ではありますが、現在のたばこ事業の状況や、配当性向を見る限り、減配などすると更に株価が下がる可能性も十分あり得るため、JTへの投資は慎重に行う必要があると考えます。

個人的にはJT株を売却することは現状考えていませんが、新規投資は控えています。
今後も引き続き状況を注視していこうと思います。

以上、JTについてでした。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
 

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