【高配当株】JT(日本たばこ産業)の利回りが7%超え!買いなのか?

高配当株
スポンサーリンク

せみ太郎でございます。

日本でも有数の高配当株であり、最近少し改悪もありましたが、株主優待も魅力的なJT(日本たばこ産業、2914)を保有しています。

若干改悪気味になった優待については、こちらの記事にて解説しています。
 

さて、JTの株価がかなり下がってきています。

コロナ前から株価は下落基調でしたが、そこにきてのコロナショックの追い打ちで大きく値を落としています。

大きな含み損を抱えてしまっている方も多いのではないでしょうか。
私もその一人です。笑

今回は、現在のJTの状況と、JTが今買いなのかどうかをメインに、検証していきたいと思います。

スポンサーリンク

JTの株価について

年初に2,400円程度だった株価はその後下げ止まることを知らず、3月23日には年初来安値どころか、なんと上場来安値となる1,862円を付けました。

本日、5月15日現在で株価は2,009.5円となっており、2,000円前後を行ったり来たりの状況です。

PERは約11.7倍、PBRは1.47倍と、指標的には割高感は無く、比較的割安です。

しかし株価としては厳しい状況が続いていますね。

JTの配当金、配当性向について

2019年通期決算において、2020年12月期の配当金は1株154円を維持、となりました。
16期連続増配を続けてきた記録がストップとなっています。

最悪の減配は免れた形ですが、非常に残念な結果の中でのコロナショックで、株価へのダメージも大きくなっています。

また配当性向は年々高くなってきており、このままいくと配当性向は約90%となります。

配当維持が精一杯だったという印象です。
現状、増配する余力はほぼないと考えてよい数値と言えそうです。

JTの配当利回りについて

現在のJTの配当利回りは約7.6%と、驚異の数字となっています。笑

単純に数値だけを見ると、米国高配当株ETFであるSPYD約6.2%をも大きく上回ります。

ただ、約70銘柄に分散投資しているSPYDと、1銘柄のみの個別株を単純比較することは当然できません。

JTの配当利回りは非常に魅力的な数値ですが、現状では、JTへの投資には細心の注意を払う必要があると考えています。



JTの業績について

2020年4月30日、2020年12月期第1四半期(1月~3月)の決算が発表されました。
連結営業利益は1,151億円と、前年同期比で33.4%減と厳しい状況です。

ただ売上は、前年同期比で微増となっています。

これについては、2019年度に発⽣した医薬の⼀時⾦収⼊の剥落の為です。
昨年あった医薬一時金収入が今期はなかったと記載しており、これについてはJTでも織り込み済みであったと思われます。

JTの一番の主力であるたばこ事業が不振のためのここまでの減益ではないことが分かります。

国内たばこ事業について

国内でのたばこ事業は、相変わらず厳しい数字になっています。

紙巻たばこ販売数量は、前年比でマイナス4.2%と、営業利益なども合わせて全てマイナスで着地しています。

プルームテックなどの加熱式たばこも、市場でのシェアは1割程度と、シェア首位のフィリップモリスのアイコスには大きく差をあけられており、こちらも厳しい状況は変わらずです。

また、2020年4月1日から施行された「改正健康増進法」で、原則として屋内全面禁煙化するなど、国内たばこ事業を取り巻く環境は厳しい状況に変わりはありません。

海外たばこ事業について

逆に、海外でのたばこ事業は堅調です。

JTは海外でのたばこ販売が非常に多く、実際全体の売上の約6割が海外たばこの売上です。
海外たばこ事業はJTの一番の主力です。

今回の決算でも、国内たばことは真逆に、ほとんど全ての項目で前年比プラスを叩き出しています。
海外たばこ事業で、国内たばこ事業の低調を補っている形ですね。

JTは海外たばこ企業の買収をし続けており、こういったM&Aで今後も安定したキャッシュを稼いでいくことは可能でしょう。

キャッシュフロー

重要な指標の一つであるキャッシュフローですが、2019年の営業キャッシュフローを見ると、前年度の4,613億円から、5,404億円へと増加しています。

一方、設備投資などにかかる投資キャッシュフローは、マイナス1,236億円となっています。
たばこ事業は成熟事業なので、あまり新規に設備投資がかかるということはありません。

営業キャッシュフローと投資キャッシュフローの差額、4,168億円がフリーキャッシュフローになりますが、十分に高い水準でキャッシュを稼げていると考えて良いでしょう。

検証 今後のJTへの投資はどうするか

以上、JTの現在の状況を見てきました。

国内でのたばこ事業に関しては、今後も値上げなどの対策をとり、現状を維持していくしかなさそうです。

一方、海外では安定した売上をあげることができています。
喫煙率の高い国もまだまだありますが、長期的に見れば海外でも今後減少傾向になっていくことが予想されます。
ただし、それは近々の話ではないと考えます。

また、リスクとしては、ESG投資による売り圧力があります。

ESG投資とは、環境・社会・企業統治に配慮している企業を重視して投資しようという世界的動きのことです。
たばこや原子力、ギャンブルなどを扱う企業は社会にとって良くない企業として、保有しないという機関投資家が増えていることも確かです。

また、コロナショックの影響もまだ落ち着いたとは言い難く、二番底などこれからの再度の大きな下落もないとは言い切れない状況です。

一方、国内では独占企業であり、国(財務大臣)が筆頭株主であることもあり、税収などの観点から見ても、バックボーンはしっかりとしていると考えられます。

また、先述したキャッシュフローの観点からも、増配は難しいながらも、配当を維持する体力はまだまだ十分にあると考えています。

したがって、現状では、買い増しするタイミングではないが、売る必要もないと個人的には考えています。

今後のコロナの状況次第では、買い増しも検討して良いかと思っています。

まとめ

現在のJTの状況について見てきました。

私の結論としては、今後減配でもしない限り、JTを売却するつもりはありません。
株価の上昇はなかなか望める状況ではありませんが、インカム狙いでの保有を継続するつもりです。

ただ、今はまだ買い増しをするタイミングでもないかなと考えています。

今後も状況を注視して、買い増しのタイミングも考えつつ、静観でいこうと思っています。

以上、今後のJTへの投資をどうするかについてでした。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
 

高配当株
スポンサーリンク
せみ太郎をフォローする
スポンサーリンク
30代リーマン、セミリタイアを目指すブログ

コメント

タイトルとURLをコピーしました