せみ太郎でございます。
新型コロナウイルスの影響で、市場もまだまだ不安定な相場が続いています。
一時よりも日本株、米国株ともに値を戻しているとはいえ、各業界ともに相当なダメージを受けていることは間違いありません。
以前下記の記事を書きました。
今後二番底が来るかどうかは誰にも分かりませんが、そのような不安定な相場環境でもおすすめできる投資方法の一つとして、米国ETFがあります。
今回は、人気の高い米国ETFの中でもおすすめできるETFである、VYMをクローズアップして、詳しく考察していこうと思います。
VYMとは?
VYM、正式名称はバンガード・米国高配当株式ETFと言い、米国ETFの銘柄の一つです。
正式名称に高配当とある通り、米国株の中でもとりわけ高配当である銘柄に分散投資を行うETF(上場投資信託)になります。
米国高配当ETFの中でも、VYM、HDV、SPYDの三つは特に人気があり、中でもVYMは三つの中でも運用開始が2006年と一番歴史があり、また純資産総額は約3兆円と、HDV、SPYDと比較してもダントツに多い金額です。
純資産総額が大きいということは、それだけ多く買付がされており、大きな金額を運用出来るということになります。
VYMは、三つの代表的な米国高配当ETFの中でも、最も歴史が長い王道ETFということができるでしょう。
VYMのメリット
人気のある米国高配当ETFであるVYMですが、それぞれメリット、デメリットがあります。
まずはVYMに投資するメリットから見ていきます。
VYMのメリット①コストが安い
ETFに投資をするという事は、基本的には長期投資を前提に考えるべきです。
それが高配当ETFのような配当金(分配金)を狙っていくETFであれば尚更です。
ETFに掛かるコストは以下の2つです。
- 信託報酬:運用会社に支払う手数料
- 売買手数料:売買時にかかる手数料
長期投資にあたって重要になるのが、信託報酬です。
長期投資にとって信託報酬(経費率)は安いに越したことはありません。
VYMの経費率は、0.06%です。
よく比較されるHDVが0.08%、SPYDが0.07%ですので、その中でももっとも安い経費率となっています。
HDVもSPYDも優良ETFなので、どちらもVYMとほとんど変わりない安さになっていますが、VYMはその中でも最安の経費率を誇っています。
長期投資をするにあたって、大きなメリットとなるでしょう。
VYMのメリット②配当利回りが高い
VYMは高配当株式で構成されているだけに、配当利回り(分配金利回り)は、5月21日現在で2.86%となっています。
ここ数年の利回りは、大体3%くらいのイメージです。
VYMの配当金(分配金)は3月、6月、9月、12月の年に4回となっています。
VYMのメリット③幅広く分散投資ができる
高配当ETFとはいっても、ETFにより構成銘柄は変わってきます。
VYMは、配当利回りが市場平均を上回る大型株銘柄で構成されています。
構成銘柄数は約400と、とても幅広い業種で構成されており、十分に分散投資が図られています。
HDVは約75銘柄、SPYDは約80銘柄に分散投資されています。
HDVはエネルギー、生活必需品、ヘルスケアの業種比率が高くなっており、SPYDは不動産、公益セクターの業種比率が高くなっています。
それに比べ、幅広い業種約400銘柄で構成されているVYMは、より分散投資が出来ているという点で、メリットになるでしょう。
また、市場価格のパフォーマンスを比較すると、VYMが1番高くなっています。
HDV、SPYDは歴史が浅く、リーマンショックを経験していませんが、リーマンショックを経験したVYMは、当時は大幅に下落しましたが、その後は高値を更新し続けてきました。
その歴史が長いという安心感と、幅広い銘柄に分散していたというVYMの強みがあります。
つまりVYMは、配当によるインカムゲインだけではなく、値上がり益によるキャピタルゲインもより期待できるETFであることが言えるでしょう。
VYMのデメリット
メリットだけしかないETFがあれば一番ですが、なかなかそうもいきません。
VYMにもいくつかのデメリット(弱点)は存在します。
早速見ていきます。
VYMのデメリット①他の高配当ETFと比較すると利回りが物足りない
メリット②で見てきたように、VYMの配当利回りは約3%です。
一方、HDVの利回りは5月21日時点で4.47%、SPYDは5.89%となっています。
HDV、SPYDと比べると、配当利回りは少し物足りないと言えるでしょう。
しかしこれはメリット③で見てきた通り、幅広い銘柄に多く分散投資しているという性質上仕方ない点でもあります。
メリットであるが為に、弱点になる部分はどうしても出てきます。
ただ先述したように、分配金だけではなくキャピタルゲインも狙えるという利点でもあります。
他のETFとうまくポートフォリオを組むことなどして、デメリットを消したい所です。
正直、デメリットといえるデメリットはこのくらいです。
それだけメリットの多い、王道の高配当ETFだということができます。
まとめ
米国高配当株ETFである、VYMについて見てきました。
VYMは私も保有していますが、上記の通り、弱点の少ない非常に優秀なETFだと言えます。
個別株だと、どうしてもある程度の銘柄の研究が必要になってきます。
その点、ETFであれば初心者でも安心して、個別株のリスクを避けながら保有継続することができます。
結論、VYMはとてもおすすめの米国高配当ETFと言えます。
リターンを得られる可能性の高い非常に有効な選択肢と言えるでしょう。
ちなみに、楽天・米国高配当株式インデックスファンドに投資をすれば、VYMに投資をするのと同じ効果を得ることができます。
円からドルに両替するのが面倒だったり、つみたてNISAで毎月一定額を投資するような場合は、楽天・米国高配当株式インデックスファンドで投資をするのも一つの方法でしょう。
投資方法により、VYMの恩恵を享受してみてはいかがでしょうか。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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