せみ太郎でございます。
新型コロナウイルスの影響を受けて、未だ不安定な相場展開となっています。
こういった市場環境のもとでは、先行きが不透明で、個別株に投資するのはなかなか勇気がいるものです。
そこでおすすめしたいのが、ETFへの投資です。
今回はETFについて、おすすめ銘柄も提示しながら詳しく見ていきたいと思います。
そもそも、ETFとは?
ETFとは、Exchange Traded Fundsの略で、特定の指数、例えば日経平均株価や、米国のS&P500等の動きに連動する運用成果を目指し、市場に上場している上場投資信託のことです。
特定の指数に連動するという概念では、投資信託のインデックスファンドがありますが、そのインデックスファンドが株式のように市場に上場しているというようなイメージです。
投資信託ではありますが、株式と同じく市場に上場しているので、通常の投資信託(インデックスファンド)と異なり、普通の株式と同様にリアルタイムで取引ができます。
また、指値注文なども可能です。
つまりETFは、インデックスファンドと株式、両方の特徴を合わせた商品といえるでしょう。
ETFのメリット
早速、ETFのメリットを紹介していきます。
少額から手軽に分散投資ができる
1つの銘柄に集中投資するよりも、複数の銘柄に分散投資するほうが、リスクを抑えることができ、投資効率は上がります。
インデックスファンドにも同じことが言えますが、ETFは様々な銘柄を組み合わせて運用されているので、1つのETFに投資するだけで手軽に分散投資が可能になります。
例えば、日経平均株価に連動するETFであれば、東証1部上場の225社に分散投資しているのと同様の効果を、S&P500に連動するETFであれば、そのETF一つでアメリカを代表する500社に分散投資しているのと同じ効果を得ることができます。
またETFは、少ない口数からの投資が可能であり、少額から分散投資できる点もメリットになります。
リアルタイムで取引できる
インデックスファンドなどの投資信託は、価格がリアルタイムでは計算されておらず、リアルタイムでの取引はできません。
一方、ETFは上場して株式と同様にリアルタイムで取引されているため、売買価格の把握が簡単に出来ます。
つまり、株式と同じく、すぐ買えてすぐ売るということも可能です。
企業分析などの必要がなく初心者にも最適
個別株に投資する場合、その企業がどんな企業なのか、業績はどうなのか、今後も配当金を出し続けていける体力があるのかなど、ある程度の企業分析は必須です。
その点、ETFの場合、プロがあらかじめインデックスを組んでくれているので、企業分析をする必要はありません。
また、個別株の場合、業績の悪化などで株価が下落し、資産が大きく毀損する可能性があります。
また最悪の場合、倒産して資産が紙くずになる可能性も否定はできません。
一方、ETFの場合は、上記の通り数十、数百の企業に分散投資しているので、そういったリスクもほとんどありません。
以上の理由から、投資初心者にもおすすめと言えるでしょう。
ETFのデメリット
ETFのデメリットとしては、米国などの海外ETFに投資する場合、円からの投資である「円貨決済」を使うと、為替手数料が高くかかることです。
しかしこれについては、円をドルに換えてから購入する「外貨決済」をすることで、為替手数料をかけずに済みます。
ドル転するにも手数料がかかりますが、例えばSBI証券の場合なら、SBI証券より住信SBIネット銀行にてドル転し、証券口座に入金してから外貨決済を行うことで、手数料を安くすることが出来ます。
ただ、今は各社とも手数料を安く設定しているので、トータルで考えれば大きなデメリットとは思っていません。
おすすめETFの紹介
ETFといっても、種類は様々あり、当然どんなETFでも良いという訳ではありません。
レバレッジ型やインバース型ETFのように短期売買に徹することによりメリットのあるETFもありますが、基本的には、長期保有を前提に投資できるETFに投資することが、今のような不安定な相場環境下でも賢く分散投資でき、将来的に大きな利益を享受できると考えています。
下記の記事では、短期売買にメリットがあるインバース型ETFについて紹介しています。
したがって、長期保有に適したETFとは、今後も成長が期待できるであろう指数、企業に連動するETF、合わせて、信託報酬が低い(低コストで運用できる)ETFを選択すべきでしょう。
今回は3つ、おすすめのETFを紹介していきます。
VOO
一つ目はVOO、正式名称は、バンガード・S&P500 ETFです。
米国ETFでは定番中の定番です。
米国の指数であるS&P500に連動するように運用されています。
これ一つで、S&P500を構成している全ての株への投資が可能になります。
画像引用元:S&P500 Histrical prices
上記はアメリカのS&P500のチャートです。
短期的に見れば上げ下げを繰り返していますが、長期のスパンで見れば、右肩上がりで成長をし続けています。
今後も成長をし続ける可能性の高いアメリカへの投資手段として魅力があります。
また、VOOは経費率0.03%と非常に低コストです。
長期保有銘柄として魅力的なETFであると言えます。
VYM
二つ目はVYMです。正式名称はバンガード・米国高配当株式ETF。
VYMも人気のETFの一つです。
名称にもある通り、米国の高配当株式へ投資しているETFです。
構成銘柄数は約400と、十分に分散投資が図られています。
経費率も0.06%と、とても低く設定されています。
高配当株式で構成されているだけに、配当利回りは2.92%となっています。
VYMの配当金(分配金)は3月、6月、9月、12月の年に4回です。
ちなみに、楽天・米国高配当株式インデックスファンドに投資をすれば、VYMに投資をするのと同じ効果が得られます。
円からドルに両替するのが面倒だったり、つみたてNISAで毎月一定額を投資するような場合は、楽天・米国高配当株式インデックスファンドで投資するのもいいかと思います。
SPYD
三つ目はSPYD、正式名称はSPDR ポートフォリオ S&P500 高配当株式ETFです。
こちらも最近高配当株ETFとして非常に人気が出ているETFです。
S&P500構成銘柄のうち、特に配当利回りの高い約80銘柄に分散投資しているETFです。
現時点で、米国高配当株ETFの中でも、最も高い配当利回りとなっています。
直近の配当利回りは5.77%と、上記のVYMと比べても非常に高いことが分かります。
経費率も、0.07%と非常に低コストです。
高配当ETFには経費が高い銘柄も多いですが、上記のVYMと同様に低コストを実現しています。
長期保有銘柄としておすすめできる銘柄と考えています。
まとめ
以上、下落局面でのおすすめ投資先として、ETFを紹介してきました。
お気付きかと思いますが、おすすめETFは全て米国ETFです。
理由としては、長期スパンで見た時に、日本よりアメリカのほうがトータルリターンが大きいと考えるからです。
文中でも多少触れましたが、今後も、長期ベースでは日本よりアメリカのほうが経済成長率は高くなると考えています。
であれば、私なら国内ETFではなく、米国ETFに投資します。
これはETFに限った話です(同様の考えでインデックスファンドにも言えます)
無論、個別株には日本にも魅力的な銘柄は多数存在するので、今後も当然日本株への投資も継続します。
株価下落局面では、ETFも安く買えるチャンスでもあります。
今後、ETFの個別の考察記事なども書いていきたいと思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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