せみ太郎でございます。
日本有数の高配当株であり、株主優待も充実しているJT(日本たばこ産業、2914)を保有しています。
先日、JTの2019年通期決算が発表されました。
その中で、一番の注目点は2020年12月期の配当金がどうなるか、という点でした。
結論から言うと、配当金は1株154円を維持。
つまり、連続増配を続けてきた記録が16期でついにストップとなります。
非常に残念な結果になりました。
これらも含めて、今後のJTへの投資について考えていきたいと思います。
連続増配記録は16期でストップ
先述の通り、16期続いていたJTの連続増配記録はストップということになりました。
配当金は1株154円。【配当維持】という結果になりましたね。
決算内容は悪かったですし、ある程度予想はしていましたが、1円増配してくれれば…という気持ちはありました。
最悪の減配は免れた形になりますね。
配当維持とはいっても、配当利回りは6.5%以上と変わらずの高利率です。
ただ、配当性向はこのままいくと約90%となり、非常に高くなります。
増配する余力はほぼないと考えてよい数値となりますね。
配当維持が精一杯だったのではないでしょうか。
JTの業績はどうなのか
まず売上高、営業利益、純利益を見ると、それぞれ前年を下回っています。
ただ、営業利益率を見ると20%を超えており、高い水準を保っています。
相変わらず厳しいのが国内でのたばこ事業です。
年々喫煙人口は減り続けており、今後もこの流れは続いていくと思われます。
紙巻たばこ販売数量は、前年比でマイナス7.9%です。
また、期待したい加熱式たばこ、プルームテックですが、加熱式たばこ市場でのシェアは1割程度となっています。
プルームテック・プラス、プルーム・エスと加熱温度の異なる商品を続けて発売したりもしていますが、
シェア首位のフィリップモリスのアイコスには大きく差をあけられており、こちらも厳しい状況は変わらずですね。
ただ、海外でのたばこ事業は堅調です。
JTは海外での販売が非常に多く、実際全体の売上の6割が海外たばこの売上です。
また海外たばこ企業の買収をし続けており、国内たばこ事業の低調を補っている形ですね。
こういったM&Aで今後も安定したキャッシュを稼いでいくでしょう。
また、重要な指標の一つである営業キャッシュフローは高い水準で安定しており、前年度の4613億円から、5404億円へと増加しています。
営業キャッシュフローを売上高で割った営業キャッシュフローマージンも高水準を維持しています。
JTの株価について
決算発表後の株価ですが、思ったより下げなかったですね。
第2、第3四半期決算で、それぞれ下方修正を出していましたし、ある程度織り込み済みだったということでしょうか。
最近の株価は2,300円前後を推移していますが、PERが約13倍で、やや割安な水準。
PBRが約1.5倍となっており、割高ではないと言えます。
今後の配当金はどうなるのか?
減収減益という結果ではありましたが、先述の通り、安定してキャッシュを稼げる企業であることに変わりはありません。
財務も堅調です。
JTは成熟企業であり、利益成長は多く望めませんが、今後も安定した業績を出していける企業と言えるのではないでしょうか。
配当性向などからも、今後の増配はなかなか難しい状態ですが、配当を維持する体力はあるのではないかと思っています。
株主還元にも積極的な意欲が見られますし、減配だけは回避してもらいたいところです。
JTへの今後の投資方針について
連続増配がストップしたという事実は結構痛いです。
ただ、それでも配当維持をしたという事実もまた大きいです。
先日2,200円代まで下がったところで買い増ししたばかりですが、今後はやはり今まで以上に業績などに注視して投資していく必要があるなと思います。
今後のJTへの投資はペースを落とし鈍化はしそうですが、魅力的な高配当株であるということに変わりはありません。
減配などにならない限り、現時点でJT株を売却する予定はありません。
引き続き、状況を注視し投資を続けていきます。
以上、増配記録がストップしたJTについてでした。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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