せみ太郎でございます。
新型コロナウイルスの影響で、未だ不安定な相場が続いています。
日米とも一時より株価を戻していますが、近々では、再度大きな下げを記録するようにもなってきました。
二番底が来るかどうかは分かりませんが、それに備えた投資も必要になってくるでしょう。
以前上記の記事でも書いた通り、このような不安定な相場において、米国ETFへの投資は一つの有効な投資手段と考えています。
今回は、それを差し引いたとしても、とてもおすすめな米国ETFである、SPYDについて詳しく見ていきます。
SPYDとは?
SPYD、正式名称はSPDR ポートフォリオ S&P500 高配当株式ETFです。
米国ETFの銘柄の一つであり、VYMやHDVなどに代表される、米国株の中でもとりわけ高配当である銘柄に分散投資を行うETF(上場投資信託)です。
米国高配当株ETFの中でも、SPYD、VYM、HDVは特に人気が高く、米国高配当3兄弟などとも言われていますね。
中でも最近のSPYDの人気は非常に高く、三つの中でも特に勢いを感じるETFです。
SPYDの設定年は2015年と、VYMの2006年、HDVの2011年と比較すると運用開始が一番浅く、純資産総額は約2500億円と、VYMの約3兆円と比べるとまだまだ少なく、歴史の浅い銘柄です。
運用会社はステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズであり、世界の資産運用会社の第3位と、超優良ブランドが運用している銘柄です。
SPYDのポートフォリオをセクター別に見てみると、不動産、金融、エネルギー、ヘルスケアの順となっており、この4セクターでポートフォリオの約半分を占めています。
SPYDのメリット
とても人気のあるSPYDですが、それぞれメリット、デメリットが存在します。
早速、SPYDの良い点から見ていきましょう。
SPYDのメリット①配当利回りが高い
SPYDの最大のメリットと言えば、やはり配当利回り(分配金利回り)の高さでしょう。
6月17日現在の利回りは、5.32%となっています。
同じ米国高配当株ETFとしてよく比較されるVYMが2.71%、HDVが4.20%ですので、利回りの高さはSPYDが一番ということになります。
ちなみにコロナショックで米国株が大きく下げた際には、一時8%を超える驚異の利回りとなっていました。
SPYDの利回りの高さは、最大の特徴でありメリットと言えるでしょう。
SPYDのメリット②手ごろな価格で投資がしやすい
こちらもSPYDの大きな特徴の一つです。
SPYDは約29ドルから投資ができます。(6月17日現在)
一方、VYMは約80ドル、HDVは約82ドルが最低投資額となります。(いずれも6月17日現在の価格)
SPYDは上記二つの銘柄の約三分の一の価格が最低投資額となりますので、金額的な面から言っても、投資しやすいと言えるでしょう。
SPYDのメリット③コストが安い
高配当株ETFのような配当金(分配金)をメインに狙っていくETFであれば、基本的には長期投資を前提に考えるべきです。
長期投資にあたって重要になってくるのが、信託報酬(経費率)です。
長期で運用するからには経費率は安いに越したことはありません。
その点、SPYDの経費率は、0.07%と非常に低い設定となっています。
ちなみにVYMは0.06%、HDVが0.08%となっています。
三つの銘柄共に優良ETFなので、経費率は問題ありません。
長期投資をするにあたって、経費率の低さは大きなメリットになると言えます。
SPYDのメリット④S&P500の高配当銘柄に分散投資できる
SPYDは、S&P500の銘柄のうち、配当利回りの高い上位80銘柄で構成されています。
世界的な株価指数である、米国のS&P500に連動するよう運用されている代表的なETFに、VOOという銘柄があります。
S&P500への投資のメリットは、長期投資によって大きなリターンが得られる点が挙げられます。
VOOについては以下の記事にて詳しく考察しています。
VOOの直近配当利回りは、1.67%となっており、S&P500に投資したいが利回りも重視したいという方にはかなり物足りない利回りです。
その点SPYDは、S&P500の構成銘柄の内、高配当銘柄に絞って分散投資出来るため、S&P500の動きも取り入れつつ、配当利回りを重視する方にとってもメリットがあるETFであるいうことができます。
SPYDのデメリット
たくさんのメリットがあるSPYDですが、メリットがあればデメリット(懸念点、弱点)も存在します。
早速見ていきます。
SPYDのデメリット①下落局面での弱さ
今回のコロナショックにおいて、他の米国高配当ETFよりも大きく下落し、米国株が回復傾向にある中でも、SPYDには戻りの弱さを感じました。
先述の通りSPYDは利回りの高さが売りですが、裏を返せば、株価が下落し利回りが高くなっている不人気銘柄も入っているため、暴落局面での弱さに繋がっていると考えられます。
その為、コロナショックのような大きな暴落局面では、その影響を受けやすいと言えそうです。
またSPYDの運用開始は2015年と浅く、VYMのようにリーマンショックの暴落を乗り越えてきた経験がなく、今後が未だ未知数というところは少々懸念点ではあるでしょう。
SPYDのまとめ
米国高配当ETFであるSPYDについて見てきました。
まとめると、
・VYMやHDVなどと比較しても価格が手頃であり投資しやすい。
・コスト面も問題なし。
・配当利回りを重視しつつS&P500の動きも取り入れることができる。
・暴落局面で少々弱さを感じる。
大きなところで言うと、上記がポイントとなりますね。
懸念点もありますが、総合的に見て個人的には長期保有するのにはとてもおすすめできるETFだと考えます。
私自身、今回のコロナショックで株価が大きく下落した際、SPYDを多く購入しています。
また一時的でも大きく下がる局面があれば、いつでも買い増しできるようキャッシュを多めに準備しています。
SPYDは、不動産やエネルギー、公益セクターの業種比率が高いという特徴を持ったETFです。
一方、約400銘柄という幅広い業種で構成されているVYMなどと組み合わせてポートフォリオを組んでみても良いと思います。
私は引き続き、インカム狙いで買い増ししていく方針です。
以上、SPYDについてでした。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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